子曰く、人にして遠き慮りなければ、必ず近き憂いあり。

日本国内での割り箸の年間消費量は200億膳と言われている。
割り箸の価格はコンビニやお弁当屋さんで付けてくれる安い元禄で1膳で0.9円位。結婚式や料亭で使われる天削だと4円位。それを半分の値段で輸入するとしても年間約200億円を外国に払っていることになる。(ウーンお金を払ってわざわざ不健康なものを購入しているのだ。まぁそのような人に限って健康になるためにもかなりのお金を使っていると思う。)
また、この割り箸の環境問題では木材で作ったものや竹で作ったものがあるが主に環境面では木材が議論される。森林を伐採するのか、間伐材や端材を使用するのか意見が分かれるところである。それよりも、健康面で言えば200億膳の90パーセントが国外からの輸入であるが、この割り箸を生産する段階でカビの繁殖を抑える化学薬品に漬け込んだり、見栄えの良い箸にするために漂白したりと、健康を害する問題も潜んでいる。人が食べる食事の回数は一日3回で年間1095回。人生70年として76650回。その内半分を割り箸で食べるとすると38325回である。であれば化学薬品のしみ込んでいない箸を使うほうが良いに決まっている。特に無農薬野菜を主張する人やレトルト食品の添加物を気にする人はすぐにでも割り箸使用をやめて「マイ箸」を持つことをお勧めする。
もし使い捨ての割り箸のほうが衛生的だと思う人がいたら、多分間違っているのではないだろうか、前出の様に割り箸は科学薬品や漂白剤をしみ込ませる必要があるために当然汁物や醤油や唾液も浸透するから一度使ったら不衛生といえるかもしれないが、当店のような木曽の漆塗り職人が木曽檜にキチンと漆をしみ込ませた箸はかなり衛生的である。昔から檜風呂が良いといわれるのも檜が本来持つ木独自の抗菌抗カビの特性が伝えられているからこそであるし、漆も自然素材で抗菌抗カビ機能が高いために昔から食器に多用されてきているのである。間違っても化学薬品によって抗菌抗カビ機能を持たせた素材とは別世界のものである。
最近のマイブームでお勧めは「マイぐい飲み」である。寒い冬に、ダウンではなくきちんと着物を着る。これがいいのである。
腰には「マイぐい飲み」「マイ箸」を布袋様の根付で帯に差し、気の効いた陶器の片口で冷酒を注文して自分のお気に入りのぐい飲みでキュッと一杯。簡単なつまみをマイ箸でつまむ。やはりこのときに薬の匂いのする不恰好な割り箸は似合わないのである。
しかし、極論すれば日本の伝統を守り、環境を守り、数少なくなってきた子供達にいいものを残してあげるために、現在の人間すべてがほんの少し余計にお金をかけることは決して間違ってはいないと思う。もし将来、日本人が環境破壊で不健康になり、伝統文化も継承者が居ずに消滅していたとしたら、どんなに莫大なお金をかけても、もう戻らないのである。それを考えたら今、「マイぐい飲み」「マイ箸」そして「マイ雪駄」では無いだろうか。・・・と勝手に思っている。