子曰く、これを知る者はこれを好む者に如かず。

子曰く、これを知る者はこれを好む者に如かず。これを好むものはこれを樂しむ者に如かず。

「世界一旨い日本酒 -熟成と燗でやる本物の酒-」という本がある。著者は「古川修」という工学博士というのが面白い。常温自家熟成・料理と日本酒との相性・酒作りの仕様などを探求して、本を出したりしているようで。
この本の中では、業界では常識とされていた「生酒は冷蔵保管」という常識を真っ向から否定している。
それは、しっかりとした造りの日本酒(純米無濾過生原酒)は常温で保管すると劣化するどころか味乗りがして極上の旨さになると言うようなことだ。
 
 
 
私も、たまに熟成五年や八年の日本酒を飲んでいるが、その際はりきちんと冷蔵庫で保管している。
 
しかし一概に日本酒は新酒が一番旨く、封を切ったら出来るだけ早く飲まないと味が落ちるという意見には諸手をあげて賛成はできないとおもう。
・・・以前の私は日本酒を熟成させて飲むという観念はあまりなかったような気がするが
 
 
 
しかし、ワインも大好きなのだがワインには出来立てが旨いワインもあるし、寝かせたら寝かせただけおいしくなるワインもある、また同じ畑で取れたぶどうで作ったワインでも製造年によって旨さが違うというのはワインの常識みたいに知っていたし、焼酎にも古酒があり出来立てよりも味がまろやかで飲みやすくなったり、泡盛に至っては古酒の方がはるかに飲みやすく値段も高いと言うことで、日本酒にもそういうことがあってもそんなに不思議とは思わないと言うのが正直なところだ。
 
 
 
先の本にも書いてあるが、一度、新酒と熟成酒の同じお酒を冷蔵、常温、ぬる燗、熱燗、燗さましと飲み比べてみたいものだ。しかし一人でこれだけの種類を一度に飲もうと思ったら一人で一升飲み干さないといけないようなので、ぜひ試したい人を集めてから実行したい。
 
また、本の中に面白い記述があり、それは日本酒も飲む器の形状、大きさ、材質によって味がずいぶん違って感じられると言うことが理論的に書いてある。それは口の中(舌)の味覚センサーの位置にあると言う、人間が味覚を感じるのは口の中にある「味蕾」という味覚細胞でこの「味蕾」は特に舌の中央に集中しており、甘さ、辛さ、苦さ、酸っぱさを感じる場所が違うために、その一部分で酒を受けると感じる味が中途半端というのだ。したがって器の形状は飲み口が出来るだけ広めで口の中全体に酒の味がいきわたる形状が良いと記述されている。そういわれると確かにそうだなぁと納得してしまう。
 
酒盃の厚みに関してもあまり厚い飲み口のものは唇で触れたときの存在感が酒の味を邪魔するとあるし、材質も陶器磁器、備前、京焼き、伊万里、瀬戸、萩、信楽、久谷、有田など焼物の種類によって味がまた違うとある。これは私もそう思う。(単なる感覚でしかないが・・・)
 
やはり酒器はそのときの酒の味、料理、場所、気持ちで使い分けることをお勧めする。これは世界共通だと思うが同じ料理、同じ酒でも器によって、まず目で見て目で食べて飲んでいるようなものだから、見た目は非常に重要だと思う。
 
そうかんがえると同じ晩酌でも、自分のお気に入りの徳利や片口でお気に入りのぐいのみで飲む酒は、それがせまい食卓の端の方であっても、雑然としたコタツの上であっても、その空間だけは自分のお気に入りで満たされた空間であるわけであるから、コンビニで買ってきた日本酒の小瓶でも、パックの漬物でもお気に入りの器に盛るだけで気分はまさに料亭の先付けである。
 
お気に入りの器で酒を軽く1合2合飲ったあとは、志野焼のご飯茶碗で食べるじゃこ飯で疲れが取れると言うような物である。
 
 
 

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